待てない親から待てる親に

 子どもの行動を待てない母親は、困った母親です。
 知り合いの親子に会って、子どもに「お名前は?」と尋ねたとき、子どもの答えが少し遅いと、すぐ母親が「○○です。恥ずかしがり屋でほんとうにこまります。」と答えることがあります。こんな親こそ困った親で、子どもをますます劣等感の強い恥ずかしがり屋にするのです。
 こんな親は、朝から晩まで、「早く起きなさい!」「早く歯磨きなさい!」「早く寝なさい。」早く!早く!を連発しているのでしょう。その上、子どもが小学校へ行くようになると、「早く勉強しなさい。こんなこと分からないの?」「これは、こうよ!」と教え込んで、自力で問題を解く態度や根気や思考力を育てないのです。
 子どもは、本来、自分でやりたいのです。だから、子どものやろうとするのを見守ってやり抜くまで待つことが大切なのです。やり通した時に、「やれたね。」「えらいね。」とほめて激励すれば、自立心、積極性学力が育つのです。

1985年3月

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